もともと不器用なのだが、「手先指先を使う作業が遅い」と決めつけています。
「手先・指先を使う作業が遅い」と感じてしまう背景には、特性そのものだけでなく、自己評価や周囲からの期待が影響していることがあります。以下のアプローチで支援を考えていきましょう。
1. 本人の気持ちを理解する
- 「遅い」と決めつけられると、自信を失うことがあります。まずは「どんな作業で困っているか」「何が難しいと感じているか」を丁寧に聞き取ることが大切です。
- 否定せず、「そう感じるのは自然なこと」と受け入れる姿勢を示しましょう。
2. 作業の観察と分析
- 本人の作業を観察し、具体的にどの部分で時間がかかっているかを確認します。
- 手順が複雑すぎる
- 道具の扱いに慣れていない
- 精神的なプレッシャーで焦ってしまう
- 問題点を見つけたら、作業工程の簡略化や道具の変更を検討します。
3. 目標を段階的に設定
- 「速さ」ではなく「正確さ」や「継続性」に焦点を当てた目標を設定します。
- 例えば、「今日は10個できればOK」「明日は12個目指してみよう」と、少しずつチャレンジさせると良いです。
4. 特性を理由にせず、可能性を引き出す
- 「特性のせいで遅い」という考えは固定観念につながります。
- 特性はあくまで一つの要素であり、改善や成長が可能であることを伝えます。例えば、「この作業に慣れればもっと速くできる可能性があるよ」と励まします。
5. 成功体験を増やす
- 小さな成功体験を積み重ねることで、自信がつきます。
- 「ゆっくりだけど正確にできているよ」「前よりも上達しているね」とフィードバックを忘れずに。
6. 適切な休憩とストレス管理
- 精神的な負担が作業効率に影響を与えることが多いので、適度な休憩やストレス軽減策を取り入れましょう。
7. チームや環境の理解を得る
- 周囲の人々が「遅い」という評価を下さず、本人の努力を尊重する環境づくりが必要です。
- 他の人が理解し、サポートを行うことで、本人のモチベーションを高められます。
「特性はあっても、取り組む方法や環境次第で改善できる」というポジティブな視点を持ちながら、寄り添った支援を続けることが鍵です。
ポイント
周りのスピードと比べるのでなく、昨日の自分、午前中の自分と比べて成長しているかを一緒に考えていきましょう。